BLINK182(ブリンク182)
『Neighborhoods(ネイバーフッズ)』

ネイバーフッズネイバーフッズ
blink-182

ユニバーサル インターナショナル 2011-09-27
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05年に無期活動休止を発表から、じつに6年ぶりとなる新作。11年に発表された6作目。オリジナル・メンバーの3人でのバンド再始動を発表されたのが4年前。オフィシャルサイトで「僕らは本当に戻ったんだ。現在、スタジオで新作のレコーディングをしていて、ツアーも計画している。17年間の活動での友情を新たにしたんだ」と再始動を高らかに発表された。レコーディングから2年が経ち、ようやくの発表。新作の発売までずいぶん待たされた。そもそも活動を休止した理由は、所属レーベルのオーナーがトムの脱退を共謀したからだそうだ。ボーカルのトムはAngel And Airwavesを組み、ドラムのトラヴィスと、マークは、新たなバンド+44を組み、別の活動を行っていた。それが2年前、オフィシャルサイトにてトムがお互いの誤解をとき、和解したと発表された。

 

そんな紆余曲折を経て発表された今作は確実に深化を遂げている。2曲目の”Native”は、『Enema of the state』で確立したBlink182らしいメロディーの曲で、”Up All Night” はAngel And Airwaves 風の曲で、”Hearts All Gone”はダークで+44チック。そして10曲目の”This is Home”は、前作の『Blink182』延長上にあるシンセを導入した曲である。つまり過去をいい部分だけをよせあつめ、総まとめした。そして別バンドで活動していた音楽性が加わったことで、新たな個性を確立した。前作よりもさらにパワーアップしている。いままでの明るくハッピーな曲だけでなく、暗い陰りが加わったため、より深みが増した。だから過去のどの作品よりも、人間味が伝わってくる。この再結成は、けっして金や過去栄光にすがる再結成ではない。だからほかの再結成バンドのような停滞がない。いい作品だ。