Greg Graffin(グレッグ・グラフィン)
『MILLPORT(ミルポート)』

Millport Millport
Greg Graffin

Imports 2017-03-09
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Bad Religion(バッドレリジョン)のボーカリストであるGreg Graffin(グレッグ・グラフィン)が17年に発表した3作目となるソロアルバム。デビュー作の『アメリカンリージョン』はアコースティックギターとピアノを中心に、シンプルな構成で、破局や孤独などパーソナルな内容で大人のほろ苦い感情を歌った作品だった。2作目の『Cold As The Glayコールド・アズ・ザ・クレイ』はカントリーやトラッド・フォークなど、グレッグ自身が幼いころに聴いて育ったアメリカのルーツ・ミュージックに回帰した作品だ。

 

そして今作も前作同様のメンバーであるBrett Gurewitz(ブレッド・ガーヴィッツ)がプロデュースを担当し、ドラッド・フォークやカントリーなどのアメリカルーツ・ミュージックが中心の作品だ。ただ前作と違う点はグレッグが多感な時期に影響を受けたCrosby Stills Nash & Young(クロスビー・スティルズ ナッシュ&ヤング)のようなフォークロックな曲もある。アコースティックギターギターで、バッド・レリジョンの激しさとは真逆な、穏やかな感情で軽快に歌っている。

 

悲しみや哀愁や切なさなどが漂って前々作や前作と比べると、今作では雪解けの春を迎えたような穏やかな温かさ牧歌的な明るい曲が多い。どうやら農地の美しい風景にインスピレーションを受け、この作品が作られたようだ。グレッグ自身は、宗教の欺瞞に対する怒りや、破局などの悲しみや心が引き裂かれるような思い、その反対にある人がうらやむ栄光も手にしている。いろいろな経験をしている人物なのだ。人間関係で生じる軋轢や争いにいささか疲れているのかもしれない。一息入れたいそんな思いを農地という長閑さメタファーに置き換え、平穏を感情を歌っているように思えた。だれもが休息を必要としているのだ。そんな思いを感じる作品だ。