Speedway (スピードウェイ)

スウェーデン出身のユースクルー・ハードコア・バンドのデビューEP。スウェーデンといえば、RFUSED(リフューズド)やMillencolin (ミレンコリン)、NO FUN AT ALL(ノー・ファン・アット・オール)などの良質なハードコア/メロディック・パンク/メロコアを輩出した土地柄で、情緒深いサウンドが特徴的だ。

 

ウェーデンの雄であるRFUSED(リフューズド)を超えるようなバンドを目指し活動を始めたSpeedway(スピードウェイ)。そのサウンドは、YOUTH OF TODAY(ユース・オブ・トゥディー)の野太いギターサウンドと、ストップ&ゴーを取り入れたユースクルーをベースに、ブラストビートやファストな曲といったプラス・アルファを加えたサウンド展開している。何より彼らの個性は、Touche Amore(トゥーシェ・アモーレ)のように、全力で歌う絶叫のボーカルにある。血が噴き出るような叫び声からは嘆きと憤りに満ちた憤懣を感じ、性急なスピードのドラムからは試練に立ち向かっていくようなアグレッシヴな感情を感じ取ることができる。そして落ち着いたギターの音色が、苛立ちに満ちた感情を洗い流すような冷静さに満ちている。

 

歌詞は、自分自身を見つめる内省的な内容が多い。“Endless Stride(エンドレス・ストライド)”では、<私の人生は洞察を求めて空を見てきた。この果てしない歩みは俺が生き続けている証。時間の経過は痛みを一掃した。>と歌い、 “New Light(新しい光)”では、何年にもわたる争いに苦しみ、曇った心の中で答えを求め続けている。そして最後には自由になる>と、つねに煩悶や葛藤しながら自問自答を繰り返、答えを探している姿があるのだ。

 

ボストンにあるユースクルー・リバイバル・バンドを積極的にリリースしているレーベルTriple B Recordsからリリースし、一躍注目を浴びているバンド。新生代のユースクルー・バンドらしい、ポジティブだけでない新しい視点を持ったバンドなのだ。

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