Filth is Eternal(フィルス・イズ・エターナル)
『Love is a Lie, Filth is Eternal(ラヴ・イズ・ア・ライ,フィルス・イズ・エターナル)』

シアトル出身のハードコアバンドの2作目。2021年まではFuked And Bound(ファックド・アンド)というバンド名で、Sonic Youth(ソニック・ユース)などのノイズロックに、Hole(ホール)のような、やさぐれた世界観、オールドスクールなハードコアを加えたサウンドを展開していた。

2作目となる今作では、さらに深みを増したサウンドを展開している。2ビートで勢いよくグイグイ押していくオールドスクール・ハードコアをベースに、初期パンクのようなギターフレーズを取り入れ、より色彩味を帯びたカラフルなサウンドに深化。女性ボーカルLisa Mungo (リサ・ムンゴ)のボーカル・スタイルは、荒廃さを感じるやさぐれた歌い方から、凄みを増した怒声に変わり、曲全体から尋常でない怒りの塊がヒリヒリと伝わってくる。

汚物は永遠というバンド名と、『 愛は嘘。汚物は永遠』というアルバム・タイトルにあるように、人間不信のようなニヒリズムとやさぐれたノイジーな音を敬愛している姿勢がそこにはある。ヒステリックを通り越したハイテンションな怒り。これほどハイテンションで躁病的な怒りを感じるバンドは、そうはいない。