Bent Blue(ベント・ブルー)
『Between Your And You’re(ビトウィーン・ユア・アンド・ユアー)』

サンディエゴ出身のエモーショナル・ハードコア・バンドのバンドのデビューEP。Embrace(エンブレイス)やDAG NASTY (ダグ・ナスティ―)などのRevolution Summer(レボリューション・サマー)以降のDCハードコア・バンドの影響が強く、もっとシンプル、もっとメロディックに進化したサウンド。

金属的な重さのなかに火花のような輝くメロディックなギターに、野太い歌声の男臭いボーカル。『Demo(デモ)』と比べるとアレンジやリフの完成度が高くなり、きちっとした作品に仕上がっている。歌詞は自分が日々感じた日常について歌い、内省的で自問自答している内容が多い。まさにエモーショナル・ハードコア。

だがディスコードレコーズのエモーショナル・ハードコア・バンドの比べると、そこまで内省的でない。適度な熱さと爽やかさが漂っている。そこには悩み悶えながらも、前へ進んでいくガッツと熱さに満ちあふれている。

メロディック・パンクよりのエモーショナル・ハードコア・バンドで、けっして目新しいことをやっているバンドではないが、爽やかな熱さが同居したサウンドには、ぎらつく初々しい若さが漂っていて、その姿勢は好感が持てる。