Beach Rats(ビーチ・ラッツ)
『Rat Beat (ラット・ビート)』

元Minor Threat(マイナー・スレット)で現在Bad Religion(バッド・レリジョン)で活躍しているギターのBrian Baker(ブライアン・ベイカー)、正統派アメリカン・パンクのBouncing Souls(バウシング・ソウルズ)で活躍するギターのPete Steinkopf(ピーター・ステインコフ)とベースのBryan Keinlen(ブライアン・キーンレン)、エモーショナル・ハードコアのレジェンドバンドのLifetime(ライフタイム)で活躍するボーカルのAri Katz(アリ・カッツ)、Let It Burn(レット・イット・バーン)で活躍するドラムのDanny Windas(ダニー・ウィンダス)。90年代に活躍したレジェンド・バンドたちのメンバーによって結成されたBeach Rats(ビーチ・ラッツ)。

コロナパンデミックによって、ツアーに出れない人たち集まり、持て余している時間を有効活用するため、バンドを組み、レコーディングされたそうだ。そのサウンドは、80年代を彷彿とされるオールドスクールなハードコア。そこには最近のパンク/ハードコア界のトレンドを一切無視した、いまの音楽に迎合することない、オヤジ的な頑固さを感じる。

Dag Nasty(ダグ・ナスティー)のメロディックギターに、Lifetime(ライフタイム)の野太いギターサウンドやBouncing Souls(バウシング・ソウルズ)のピシッとしたサウンドを合わせたスタイルのオールドスクール・ハードコア。若干音痴気味なAri Katz(アリ・カッツ)の歌声が全体の雰囲気を気の抜けたものにし、エモのようなどこか頼りない印象にしている。野太いギターサウンドに爽やかなメロディーと頼りげのないボーカル。それがBeach Rats(ビーチ・ラッツ)の特徴といえるだろう。

売れる要素をまったく無視し、オヤジ的な趣味感覚と、好きなことだけ演るという純粋な気持ちと衝動で作られた作品。Brian Baker(ブライアン・ベイカー)の、サイドプロジェクトという趣味で作られた作品のひとつ。