PLANET ON A CHAIN(プラネット・オン・ア・チェイン)
『Deprogram (デプロプログラミング)』

カルフォルニアはオークランド出身のオールドスクール・ハードコア・バンドの3作目。デモ2作と合わせ通算3作目となる作品で、今作でも、Black Flag (ブラッグ・フラッグ)の西海岸オールドスクール・ハードコアをベースに、古き良きハードコアなサウンドを展開している。

洗脳という意味のバンド名で、歌われている内容は混乱している内面世界について。“Blinders(目隠し)”では、あなたが興味あるものしか見えず目を奪われているという歌い、“Delusion(妄想)”では、テレビで脳を薄められ、生きている感覚を鈍らせると、洗脳されている事実を歌っている。そこには社会全体にいいようにマインドコントロールされ、人間不信に陥っている自分について歌っている。

Black Flag (ブラッグ・フラッグ)系のハードコアとパンクの中間にある80年代西海岸ハードコアで、洗脳されていることへの苛立ちを捲し立てていく。けっして目新しいサウンドではないし、オリジナリティもあまり感じられないが、カッコよさを度外視した中年を超えたビジュアルややみ気味の精神性からは、心の底からハードコアを切望している姿勢が伺える。典型的な80年代西海岸ハードコアを昔の空気そのまま現在に蘇られたバンドだ。