SUNDOWN(サンダウン)
『Keep Moving (キープ ムーヴィング)』

インディアナポリス出身のエモーショナル・ハードコア・バンドのデビュー作。Hot Water Music(ホット ウォーター ミュージック)やJawbreaker(ジョウブレイカー)、Avail(アベイル)などのバンドに影響を受け始めたそうだが、彼らの奏でるサウンドはかなり独特だ。

SUNDOWN(サンダウン)のサウンドは、けっしてトレンドの最先端にあるエモーショナル・ハードコアではない。CURSIVE(カーシヴ)のように、その土地柄にしかない空気感や因習を閉じ込めた、ある種独特な雰囲気があるサウンドなのだ。

ノイジーで荒々しいギターを中心としたエモーショナル・ハードコアで、そこに武骨なメロディーと、叫びすぎてかすれた声の男くさいボーカルが絡む展開。そのサウンドは鬼気迫ってくるような迫力とダーティーで男臭い荒々しさがあり、哀愁が漂う背中のアルバムジャケットと同じく、不器用な男の哀しさがあふれている。

シンガロングスタイルやスクリームするボーカルスタイルを、ノイジーで武骨なエモーショナルハードコアに取り入れたサウンド。だがその取り入れ方がいままでのエモ界隈のバンドたちとは異なる取り入れ方で、彼らならでは独特さがそこにはある。

その彼らならではの独特さとは、ノイジーで男臭いサウンドに武骨で不器用スクリームが絡むサウンドにある。都会のバンドやいろいろな音楽を聞き込みアウドプットしたバンドでは決して出せない味わい深さがそこにはあるのだ。