Apex Predator(エーペックス・プレデター)
『Jesus Wept(ジーザス・ウェプト)』

シアトル出身の2024年発表のデビュー作。過去2作のEPは、Discharge(ディスチャージ)直系のハードコアから、Siege(シージ―)のファストコア、Madball(マッドボール)のニューヨークハードコア、Nails(ネイルズ)のノイズコアに、ブレイクダウン、ピッグスウィール、ビートダウンなどを取り込んだハイブリットなハードコアだった。

今作では、前作のサウンド路線を踏襲し、さらに磨きのかかったサウンドを展開している。90年代のニューヨークのグルーヴィーなハードコアをベースに、ブレイクダウンやピッグスウィール、グルーヴィーなリフ、ビートダウンなどを織り交ぜた最先端のハイブリットなハードコアを展開。前作の粗削りさはなくなり、より重厚にグルーヴィーにブラッシュアップしている。

『イエスは泣いた』というタイトルの今作では、忍耐や嘘に屈しない、痛みから逃れないなど、いばらの道が待っていても信念を貫き突き進む決意の強さを歌っている。

ハスキーな歌声と、パワフルで力強くな重厚なサウンドで、グルーヴィーなハードコアに重いベースを叩きつけた、90年代のニューヨーク・ハードコアの進化系作品。