フィンランド出身の24年発表の2作目。ベルギーのH8000シーンから影響を受けたバンドで、フューリエッジのリフを中心としたサウンドに、連続で落とすビートダウン、ニューヨーク・ハードコアの歌い回し、叙情的なメタルのテクニック・ギターが絡んでいく展開。メタルとハードコアの混ざり合い方が独特で、このバンドにしかない独特なクロスオーバーがある。
『進歩の車輪の下で』という意味のタイトルで、ヘッセの小説『車輪の下』から、影響のあとが伺える。壊れやすい信念の灰が死にゆく世界に散らばっているや、人間の進歩と衰退などの歌詞からは、希望と絶望の狭間で逡巡と葛藤をしながら、過ちを繰り返す内容が多い。
アメリカのバンドにはない、古き良き要素をクロスオーバーした新種のメタルコア。