コネチカット州出身の2作目のEP。ユースクルーの進化系バンドで、地元の雄であるユース・オブ・トゥディからの影響を多大に感じる。そこにブラスト・ビートやストップ&ゴー、変則的なリズムのギターを融合し、進化させた。
シンプルなギターコードを中心にしたサウンドながらも、メタル気のないハードコア・ギターに特徴のあるバンドで、ザクザク刻むリフから、裏打ちのリズムのリフ、変則的なリズムのリフなど、バラエティー豊かなギターが魅力だ。
『自己のすべて』と名付けられた今作では、 <繁栄への道を突き進んだ、道に迷った、真実から目を背け、嘘を追いかけてきた、狂気しかもたらさない>と歌った“Can’t Let This Die”から、<世界は地に堕ちた、もう何も残っていない>と歌った“What’s Left”など、人間の繁栄がもたらした弊害である環境破壊について歌っている。そこには、悪くなった世界から、より良い未来にするための試練や忍耐、人生のために戦う信念を貫く姿勢など、建設的な感情であふれている。
まさにユースクルーのど真ん中をいく健康的で健全なアティチュードのハードコア。ベジタリアンやストレートエッジを取り入れたユースクルーに、環境問題を取り入れた、進化系バンドなのだ。