カナダはバンクーバー出身のニュースクール・ハードコア・バンドのデビュー作。資料によれば、No Warningの攻撃性に、Cro-MagsやIron Ageのグルーヴィーなリフ、DmizeやThe Icemenの威勢の良さを組み合わせたサウンドを展開。
Six ft Ducthのような強くリズムを叩きつけるミドルテンポのハードコアと、重くノイジーなギターを中心に、80年代のハードコアとメタルが入り混じったギターのリフ、メタルのギターソロ、クロスオーバー・スラッシュの要素も取り入れながら、叩きつけるビートダウンを織り交ぜ、エフェクトのかかったノイジーなサウンドを展開していく。
『愚者の祭り』と名付けられた今作では、第三次世界大戦から、サイキック戦争の犠牲者、殺人、核のメロディー、悪魔など、戦争で起こり感じる様々な出来事について俯瞰した視点で歌っている。
戦争について歌っているが、そこには怒りや恐怖といった感情や、ポリティカルな要素はない。どことなく日本のCOCOBAT(ココバット)と、パスヘッドのグラフィックをイメージさせる、フィジカルで汗臭い熱気にあふれている。パスヘッドのストリートのお洒落な要素を古き良き要素を現代に甦らせたハードコアなのだ。