Machines of Hate (マシーンズ・オブ・ヘイト)


マサチューセッツ州イーストハンプトン出身のメタリック・ハードコアの1st アルバム。Merauder(メラウダー)やMadball(マッドボール)などのニューヨークのニュースクール・ハードコアを中心に、ビートダウンやクロスオーバー・スラッシュを織り交ぜていく展開。

憎悪のマシーンという意味のバンド名や、イエス・キリストの来ているシャツの胸のハートから血が滴るデザインのアルバム・ジャケットや、「救い」「切り出された」「非難される」「ロープの終わり」という曲のタイトルからは、皮肉に満ちた無力感を感じることが出来る。サイコパスや死刑囚、救済を求めているが、何も見つけられない人々の気持ちを代弁することがテーマだそうだ。

クロスオーバー・スラッシュの呪術的なヴォーカルと連続で落とすビートダウンが、悪魔崇拝的な恍惚感やエクスタシーを紡ぎ出していく。救済を求め、なにも見つけられないという無力感の内容の歌詞が多い割には、シリアスさは漂っていない。サタニックな呪術的で妖しげなムードが全体を支配している。

バンドはストレート・エッジらしいが、それを感じさせない妖しげなムードが印象的。