Burning Lord (バーニング・ロード)
『Arcane Demolition(アーケイン・デモリションマン)』

ボストン出身のクロスオーバー・リバイバル・バンドの1stアルバム。1989年にニューヨークで勃興していたNew Breed(ニューブリード)と呼ばれるハードコア・シーンのShow of Force(ショウ・オブ・フォース)やDmize(ドマイズ)といったバンドに影響を受け、活動を始めた。

初期SLAYER(スレイヤー)やPOWER TRIP(パワートリップ)のスピーディーでヘヴィーなサウンドに、Cro-Mags(クロマグス)のグルーヴィーでスローテンポのハードコアを融合したサウンド。80年代のクロスオーバーなサウンドだが、ギターの音の壁が重くローファイで、パンクとメタルの両方の要素を取り入れながらも、どちらのジャンルにも属さない独特なサウンドスタイルがある。

歌詞は「スカラベの壁を超えて」「ワールドカップ」「人食い人種」など、古代エジプトの神聖な昆虫から、原住民など、一貫性のないカルト的な内容を歌っている。

80年代的なノスタルジックが漂いながらも、ローカル進化を遂げた、どこにもない独特なサウンド。荒々しくも適度に肩の力が抜けたローファイさがすばらしい。