オーストラリアはパース出身のパワーバイオレンス・バンドの1stアルバム。Nails(ネイルズ)をさらにノイジーでエフェクトをかけたサウンドで、暴虐なパワーバイオレンスを展開。
苦痛に満ちたヴォーカルのエフェクトがかかった咆哮、急激にスピードが変わり、雪崩のようなドラム、ノイズの嵐のようなギター、パワーバイオレンスとハードコアの最も汚い側面が全面に押し出したサウンド。
今作では、精神病のエピソードや、夢、躁状態から生じる侵入的な思考、執着、パラノイアティックな妄想などがテーマになっている。
そこには悲哀や被害者意識といった弱い感情はない。徹底的にノイズとエフェクトにこだわっているため、精神病世界が攻撃性むき出しで、怒りや叫びといった根源的な欲求をむき出しにしたような暴力性に満ちている。
まさにノイズ・パワバイオレンスと呼べるほど、ノイズの頂点にいるような激しく過激なサウンド。自らをBestial Hardcore(ケダモノのハードコア)と命名するほど、オリジナルティがあり、かなり素晴らしい作品。