CATATONIC(キャタトニク)
『Gardenia(ガーデニア)』

インドはシロン出身のメロディック・ハードコア/ポスト・ハードコア・バンドのデビューEP。初期のころはデスグラインドを展開していたが、本作からメロディック・ハードコア/ポスト・ハードコアへサウンド路線を変更した。

どこどこ揺れるバスドラが印象的なブラストビートから、呪術師のようなデス声、メタルのテクニカルでメロディックなギターを融合したファストで技巧的なハードコア。

Gardenia(ガーデニア)という、くちなしの花がタイトルにつけられた本作では、汚れた沼地でもきれいな花が咲くことがテーマになっている。「Gardenia(ガーデニア)」では、悪徳があなたの心に入り込むこともあるが、過ちを捨て新しく始めようと歌い、「Wither(ウィーザー)」では、自分の世界が崩壊していく悲しみと挫折と喪失を歌っている。どんなに厳しい状況に陥っても、反省しながら、道徳的に正しい道を突き進めと歌っている。

まるでガーデニアという花が放つジャスミンに似たエキゾチックな芳香と、暗く陰りのある美しいメロディーが混ざり、心にしみる展開。速さと激しさと美しさが目まぐるしい閃光を放つインド特有のエキゾチックな作品だ。