Terminator(ターミネーター)
『Demo(デモ)』

カナダ出身のオールドスクール・ハードコア・バンドのデビューデモ。Agnostic Front (アグノスティック・フロント)やSheer Terror(シアー・テラー)などの80年代のニューヨーク・ハードコアと、Ringworm(リングワーム)やIn Cold Blood(イン・コールド・ブラッド)などの90年代のクリーブランド・ハードコア、00年代のボストン・ハードコアを融合したサウンド。

エフェクトのかかりまくった怒声ヴォーカル、適度にヘヴィーでノイジーでざらついギター、ずんずん落とすベースのビートダウンにスピーディーなドラム。疾走感からスピードダウンしていく展開。まるで怒りの塊が迫ってくるようなタイトで凶悪なサウンド。

「Loading The Bomb(爆弾を装填する)」では「人種差別の戦争、大量虐殺政権」と歌い、「The Real Thing(正真正銘のもの)」では「ベッドで暖かい人もいれば、外に取り残される人もいるのはなぜだろう?」と歌っている。人種差別や格差などの社会問題を取り上げ、ポリティカルな怒りをぶちまけている。

やられるような緊迫した空気と怒りの塊が、ドスの効いた迫力で土石流のように迫ってくるハードコア。氷のように冷たくヒリヒリする緊迫感がすごい。