ニューヨークはブルックリン出身のビートダウン・ハードコア・バンドの2024年に発表されたデビューEP。黒人女性ヴォーカル、Shay Butta(シェイ・ブッタ)が中心のバンドで、The Projects(ザ・プロジェクツ)、Enemy Mind(エネミー・マインド)、Unit731(ユニット731)といった西ペンシルバニア州ビートダウン・ハードコアに、ヒップホップ、デスメタル、スラムを融合したサウンドを展開している。
ミドルテンポのメタリックなビートダウン・ハードコアに、ズンズン落とすビートダウン、重くノイジーでデスメタリックなギター、Shay Butta(シェイ・ブッタ)の呪術的なヒップホップのライムで、力強くもかすれた歌声が、地獄のような過酷な環境で、這いつくばるようなガッツを生み出している。
歌詞は「黒人として運転すると命が失われる。ただ黒人であるというだけで命が失われる」と歌った「Drivin’ While Black (Pleasure & Pain) 黒人のドライヴィン(喜びと痛み)」から、「自由になることを切望している」と歌った「Soul Searching(魂の探求)」まで、黒人であることの差別や逆境、忍耐と、社会正義やメンタルヘルスなどを、テーマに取り上げている。
Maafa(マーファ)やEnd It(エンド・イット)、Zulu(ズール)などのバンドと同じく、虐げられた弱者の怒りのハードコアなのだ。