TOTAL FUCKING DESTRUCTION (トータル・ファッキング・ディストラクション)
Rich Hoak(リッチ・ホーク) インタビュー

———ヴァイナルとCDでは2015年に発表されたEP 『Our Love Is A Rainbow(アワ・ラヴ・イズ・ア・レインボー)』がボーナストラックとして収録されています。『#USA4TFD』では16曲目になる“hater(ヘイター)”という曲があります。この曲は前作のアルバムタイトルと同じ名前です。なぜ前作のタイトル曲を今作に入れたのですか?

リッチ・ホーク:心の流れがこの曲を16番目に入れたんだ。前作のタイトルと同じ曲名だからって、とくに前作と分離する意味で今作に入れたわけじゃないんだ。俺にとって物語と一緒で、最初からトータル・ファッキング・ディストラクションの曲は、すべて繋がっているんだ。ほとんどの歌は感じたことをただ書きとめ、文章化し、推敲を重ねて起承転結のある物語にしていく。喜怒哀楽の順序を守った物語のようにね。曲順は俺の脳の中で考えが循環して、人生の一部や思い出が相互につながっている。総計でみると忌々しい破壊になるんだ。(トータル・ファッキング・ディストラクションになると、かけている)

———“World War 4(第四次世界大戦)”や“A Note to My Future Self(ノートに書いた未来の自分)”や“Anarchy Chaos Collapse Comedy(アナーキー、カオス、崩壊、コメディ)”では、将来戦争に発展するような悲惨な未来を予見しているように感じます。いままでニヒリズムやアイロニカル、屈折したユーモアな表現が多かったトータル・ファッキング・ディストラクションとしては、珍しくストレートな表現が目立ちます。今作のテーマを教えてください。

リッチ・ホーク:アルバムタイトルである『#USA4TFD』は、ユナイデット・ステイツ・アメリカ・For(4にかけている)トータル・ファッキング・ディストラクションを略して『#USA4TFD』なんだ。アメリカを完全に破壊するためのものという意味で、今作のテーマになっている。悲惨な現実について歌っている。あきらかに嘆かわしいものだけど、しかしそれが現実なんだ。

———このまま経済格差や貿易摩擦が進めば、将来、世界恐慌が起き、戦争に発展すると言われております。トータル・ファッキング・ディストラクションは未来を予言しているような歌詞が目立ちます。未来に対してどのような考えをお持ちですか?

リッチ・ホーク:俺たちは自分たちにしかできない方法で権力に対して、真実を訴えかけている。俺たちがアルバムで提示したデータとは、グローバル企業の軍事、エンターテイメント、テクノロジー複合体など、日常生活をめちゃくちゃにしている要因。それらがゆっくり時が流れる祝典のように、地獄の黙示録が進行している。『#USA4TFD』では、クレイジーな生活を送っているすべての人々に、エネルギーと力を与えるメッセージが込められているんだ。すべての人々は未来に向かって生きているから。希望こそすべて、心からそう思うよ!

———最後にグラインドコアの歴史を紹介したDVD『Slave To The Grind(スレイヴ・トゥ・ザ・グラインド)』が発売されました。ナパームデスやブルータル・トゥルースなども出演しております。改めてグランドコアへのこだわりと魅力を教えてください。

リッチ・ホーク:グラインド・コアは魅力的なのか?それともペテンなのか?それはあなたが選んでほしい!トータル・ファッキング・ディストラクションはグラインド・コアを通じて、いろいろな人と出会い、そして古い友人と再会した。人生のいろいろなことを学んだんだ。輝かしい瞬間を共有した。まるで面白くも興味深げな世界の終わりのパーティーのようだよ。これが俺たちの人生だな

———質問に答えてくれてありがとうございます。最後にグライドコアファンへ一言。

リッチ・ホーク:強くラウドに。 穴蔵で会えるといいな。乾杯!日常生活でゆっくり時間をかけて、信義について考えてください……世界の終わりに生きる!!!!

TOTAL FUCKING DESTRUCTION

「#USA4TFD」

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