KENT(ケント) – Kent (ケント) (1995)

ぼくにとってABBA(アバ)に匹敵するスウェーデンのギターロックといえば、このバンド。星屑に散りばめられた夜空に、静かに雪が針葉樹林に降り積もる北欧ならではの情景。そんなスウェーデンの大自然が思い浮かぶバンドは、ケントをおいてほかにない。

 
95年に発表されたデビュー作は、オーセンティックなギターロック。だが、イギリスやアメリカのロックではありえないサウンドだ。スウェーデン語で歌われている歌詞や、音のトーンが下がっていくボーカル、薄暗く寂しげでキーの高いキーボード、凍てついたギターのメロディー。そこからはスウェーデン人の情緒が生々しく伝わってくる。録音状態も冬の寒気によってギターの音が震えるような音色で、吐く息が白く、空気が凍っている寒々としたスタジオで収録されたのがありありと伝わってくる。そのあたりがスウェーデンでしかありえない独特なサウンドなのだ。

全体的に哀愁が漂っている。だがそこには我慢強さと熱意にも満ちている。それがきっとスウェーデン人の情緒なのだろう。ぼくはこの哀愁が好きだ。

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