Stand Tall(スタンド・トール) 『Running In Place(ランニング・イン・プレイス)』 (2024)

カルフォルニアはベイエリア出身のユースクルー・リバイバル・バンドのデビューEP作目。

Turning Point(ターニング・ポイント)から影響を受け活動を始めたバンドで、Outspoken(アウトスポークン)、Iron Maiden(アイアン・メイデン)に影響を受けたエモーショナルなギターに、Strain(ストレイン)やStrife(ストライフ)といったパワフルなハードコアを融合。暗く陰りのある憂いに満ちたメロディーに、荒々しいギターのコントラストと、やり場のない憤りを絶叫で疾走していくドラムが、悲しみを感じながらも前へ進んでいく固い決意をを生んでいる。

アルバムタイトルの『Running In Place(ランニング・イン・プレイス)』は「足踏み状態」「同じ場所で立ち止まっている」といった意味を持ち、「前に進めず、状況が変わらないフラストレーション」を描きつつも、ストレートエッジとしての誇りを胸に、バンド名のStand Tall(スタンド・トール)の名の通り、「決して自分を曲げず、堂々と立ち向かう」という強い意志が込められている。

ユースクルーとストレートエッジを信条に掲げているが、サウンド的にユースクルーやストレートエッジからの影響はあまり感じられない。なぜこれほどまでにストレートエッジにこだわるのかといえば、ヴォーカルのJustin Vela(ジャスティン・ベラ)の父親Joey Vela(ジョーイ・ヴェラ)が、Breakaway(ブレイクアウェイ)、Second Coming(セカンド・カミング)というストレートエッジ・バンドのヴォーカリストとして活動していたからだ。

Justin(ジャスティン)は父が9歳の頃からライブに連れて行ってくれて、ハードコアにハマるきっかけを作ってくれたと語っている。ユースクルーの健全でポジティブな思想と困難に立ち向かっていく熱い意志を、親子二代で継承したハードコアなのだ。