We Came as Romans(ウイ・ケイム・アズ・ロマンス) – To Plant a Seed(トゥ・プラント・ア・シード) (2009)

デトロイトのスクリーモバンドの09年発表のデビュー作。現在、このバンドがスクリーモの最前線にいる。美声と絶叫が交錯するスクリーモのサウンドフォーマットに、クラシックの突然悲劇を伝えられるようなドラマティックなメロディー、ディスコ・エモのスペイシーなデジタル音、メロディックパンクの青春コーラス、金属質の重厚なリフ、ブラストビートなどを加えた。そして絶叫がデスの怒声に入れ替えた。いろいろなジャンルの音楽を切り貼りしたセンスのよさが、彼らならではの個性といえる。

これだけいろいろな要素を詰め込むと、消化不良を起こすバンドが多いが、彼らの場合、楽曲の組み立てや展開のよさが優れている。とくに優れているのはサウンドの中心を担っている擦り切れるような切ない美声とスペイシーなメロディー。そしてその美声をハンマーで潰すような重厚なリフへと流れ込む展開。ブルータルな怒声からドラマティックなクラッシクのメロディーに変わっていく展開は彼らならでは。攻撃性からショックを経て穏やかな感情。スペイシーで人工的な美しさと大自然で培われた獣性。感情がくるっと変わる美しさと獣性のアンビバレンスがいい。

スクリーモ特有の魔界の沼地のような世界観や弱々しい感情もない。「人間が殺しあうことの愚かさ」などをテーマにしたメッセージ性の強いポジティブな楽曲を歌うことで有名で、どちらかといえばパンクのような社会に対する攻撃性がある。いままでのスクリーモとは異なるアティテュードを持ったバンドといえるだろう。

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