Maritime(マリタイム) – We, the Vehicles (ウィー・ザ・ヴィエクルズ (2005)

06年に発表された2作目。ネオアコ、フォーク路線だった前作から、REMやトラヴィス、スミスなどに影響を受けたオルタナティブロック路線に変更された。今作ではドラムとベースのリズムを中心に、美しいメロディーが絡む展開。彼らはけっして、これまでになかった新しいスタイルサウンドという、オリジナルティーで勝負するアーティストではない。だが彼らの魅力はその人柄がにじみ出た音楽と、一貫してぶれない世界観にある。そのメロディーは、若葉のように明るく穏やかでまろやか。シャボン玉のように幻想的で浮遊感のあるキーボードからは、ふあふあとしたやすらぎに満ちた穏やかさを感じる。そこには悲しみや怒り、コンプレックスなどのネガティブな感情はまったくない。慰めと励ましに満ちたポジティブなエナジーにあふれている。それが彼らの世界観であり、人柄のよさが如実にサウンドに反映されている。

これを聴けばやさしい気持ちになれるし、明日への活力になる。なにより懸念や憂鬱を吹き飛ばしてくれる姿勢がいい。人生とは行動こそがすべて。頭のなかだけで悩む必要はない。その理由は不安を考えなくても全部うまくいくから。彼らの音楽は、ぼくにそう訴えかける。

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