PLANET ON A CHAIN(プラネット・オン・ア・チェイン)
『This Won’t Get Any Fucking Better(ディス・ウォント・ゲット・エニー・ファッキング・ベター) – Demo』

カルフォルニア州はサンフランシスコの向かい側あるオークランドで結成されたハードコア・バンドのデビュー作。Look Back and Laugh(ルック・バック・アンド・ラフ)、 Tear it Up(ティアー・イット・アップ)、and Mutilated Tongue(アンド・ミュートゥレイトゥ・タン)などのメンバーで結成され、ノンスタイルなハードコアを指標に掲げているバンド。

 

サウンドのベースにあるのはSiege(シージ)のようなファスト・コア。そこにニューヨーク・スタイルから、UKハードコア、ブラストビート、ビートダウンにいたるまで、性急な要素をどん欲に取り込み、バラエティーに富んだファスト・コアを展開している。

 

歌詞は、反体制から自己啓発的にいたるまで、外面と内面問わず、自分が感じ奮い立たせるような内容で占められている。“Divisiveness(分裂症)”では、エリートたちの共感の欠如など狭い心について反発し、“Detach(切り離す)”では、人は変わり成長し、人生の苦難を乗り越えていく術について歌っている。“Delusion(妄想)”はテレビがマインドコントロールする恐ろしさについて歌い、“Deaf Ears(聞き流されてしまう)“人の話に耳を傾けることの大切さ、“Exhibited(示した)”はインフルエンサーと呼ばれる影響力が強い人間になるための自己修練、“COUNTERATTACK(反撃)”は敵の弱点を精査し劣勢から反撃にでること、について歌っている。

 

ここでは人に意見に惑わされず、自分が見てきたものを考え判断し、行動しろと、訴えかけている。そういった意味では、D.I.Y精神を大切にしているバンドといえるだろう。

 

サウンドはファストコアをベースにしながら、精神性はモノクロのジャケットというDischarge(ディスチャージ)直系のポリティカルな要素と、Black Flag (ブラッグ・フラッグ)の内省世界を合わせた。古き良き要素を新しくブラッシュアップした作品といえるだろう。

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