C.R. 『Seven More Songs(セブン・モア・ソングス)』 (2024)
ニューヨーク・スタテンアイランド出身のパワーバイオレンス・バンドによるデビューEP。 彼らは Siege(シージー) と Man is the Bastard(マン・イズ・ザ・バスタード) を融合させたようなパワーバイオレンスを展開し、そこに絶叫ヴォーカルを重ねることで、エモヴァイオレンスにも通じるカオティックなサウンドを生み出している。
ただし、エモヴァイオレンスのように「心の血が噴き出す」ような絶叫や心の痛みの内省性はなく、外へ向かう攻撃性が前面に押し出されている。 「Rise and Fall(興隆と衰退)」では 「俺たちは立ち上がり、そして倒れ、あらゆる嵐を乗り越える。前進し続ける力を見つける」 と歌い、 「Into This World(この世界へ)」では 「進歩を祝おう。一日一日を大切に生きよう。お前は唯一無二の存在」 と歌う。 そこには、どんな困難や逆境に直面しても立ち向かう闘争心と、絶望に満ちた一度きりの人生を大切に生き抜こうとする強い意志が刻まれている。
メンバーは全員ニューヨーク出身のアイルランド系イタリア人男性であり、彼らは「ハードコアとは怒りを発散するための音楽だ」という信念を掲げて活動している。 本作は、社会情勢や政治的背景への眼差し、ポジティブな勢い、そして怒りの表現に強く執着した作品となっている。