Karbine HC(カーバイン・HC) 『Take No Prisoners(テイク・ノー・プリズナーズ)』 (2025)
フィリピンのオロンガポ市出身の4人組ビートダウン・ハードコアバンドのデビューEP。アメリカで最先端のビートダウン・ハードコアを展開する Sunami(スナミ) を深くリスペクトし、同バンドの楽曲をカバーするほど、強く影響を受けている。またSunami(スナミ)の差別や過剰な武力行使によって市民を抑圧する警官への攻撃的なアティテュードも、受け継いだバンドである。
No Retreat(ノー・リトリート)系のビートダウン・ハードコアを基盤に、デスメタル色の濃い地獄を想起させるリフ、怨霊のうめき声のようなガテラル・ボイス、挑発に満ちた怒声を取り入れ、まさにビートダウン・ハードコアの王道と呼ぶべきサウンドを展開している。
歌詞は、警官を罵倒する怒りに満ちたものから、「ルールを破る」「暴力は必要」「挑発された」といったフレーズまで、掟を破った者への制裁を描き、マフィア的恐怖と暴力に満ちたバイオレンスな世界を歌っている。
音の迫力こそやや希薄だが、倦怠と甘美な恐怖が漂い、フィリピンらしい治安の悪さを反映した、アジア的マフィア・アティテュードを感じさせる作品である。