Pack Mentality(パック・メンタリティー) 『Love & Violence(ラブ&バイオレンス)』 (2025)
テキサス州ヒューストン出身のノイズ系ハードコア・パンク・バンドによるデビューアルバム。Limp Wrist(リンプ・リスト)、Sheer Terror(シアー・テラー)、カナダの Haymaker(ヘイメーカー)、Negative Approach(ネガティヴ・アプローチ)、Drug Church(ドラッグ・チャーチ)といったシンプルなハードコア・バンドからの影響を軸に、アグレッシブさや張り詰めた緊張感を取り入れながら進化したサウンドを展開している。Oi の迫力を踏まえつつ、ノイジーで荒々しく、煽情的でやさぐれた音像が特徴だ。
『愛と暴力』を意味するタイトルを冠した本作では、「ゲイは神を憎む」「何かがクソになる」「さよならを言う」といったフレーズを含む歌詞を通じて、実際に起こった出来事や、クィアとして経験した差別、その背景にある構造的な問題を描き出す。悲劇を歌う曲から、ハードコアの怒りを全面に押し出したアティテュードまで幅広く、クィアへの差別に対して反動的に暴力で返すのではなく、不満よりも解決策を提示する語り方や、積極的な行動を重視する姿勢が貫かれている。
Nails(ネイルズ)にも通じる激烈でノイジーなサウンドが詰まった、まさに“これぞハードコア”と言える荒々しさを持つ作品だ。