Crime As Forgiven By Against Me Against Me No Idea Records 2005-12-13 |
01年に発表された2作目のEP。断片的ではあるが、彼らならではのスタイルを確立したのはこの作品から。とはいっても、この時点でもまだアコースティック・ギターを中心に、ボーカルが絶叫するサウンドは変わっていない。ただやみくもに叫んでいるだけだった前作までと比べると、歌ものとしての旋律が確立されているし、歌詞も聞き取れるようになった。何よりエモーショナルで感情が入り込みやすい作品に仕上がっている。
とくにこの先、彼らの代名詞となるカーボーイ・ソングを取り入れたアメリカン・パンクという個性は、この作品から確立された。それを象徴しているのが6曲目の“バーン”。ここでは<ヒーハー>という叫び声とともに、カーボーイ調のギターを取り入れている。そのかきむしるように速引きするギターからは、乾燥した荒野を駆けるカーボーイのような勇ましさと狂おしいほどのエキサイトした熱狂を感じることができる。まだこの時点では、荒々しいロックギターを導入していないし、サウンドの完成度は低いが、彼らの熱意は伝わってくる。彼らしかありえないパンクスタイルを確立したのはこの作品からだ。