Take It to the Floor Cash Cash Republic 2009-01-19 |
ダンスエモの新しい形。ここまでくると、もうテクノポップしかいいようのないサウンド。70年代のアフロファンクやハウスなどのディスコサウンドを中心に、朝露のようにキラキラ輝くシンセや、70年代のファンクギター、闘牛士のイントロなどを詰め込み、まるでおもちゃ箱のように、騒然と明るくにぎやかに鳴っている。だがボーカルの歌メロからは、メロディックパンクやエモの影響を感じる。そこには80年代のバフル期のような、ミラーボールが舞う華やかなスノッブさはない。思春期特有の輝ける未来への明るさや、夢と希望や情熱といった、初々しさにあふれている。流行に関係なく好奇心が赴くままに、無邪気に、ファンクを楽しんでいる姿が、エモと呼ばれるゆえんだろう。ファンクなどの古きよきサウンドを、現代風にアレンジする音楽センスは、デジタルエモのなかでは、頭ひとつ抜けた存在だ。