ブルー ダウン・バイ・ロウ エピックレコードジャパン 1995-04-01 |
92年発表の2作目。自分たちのオリジナルティーを確立するため、まだ試行錯誤が続いている段階の作品。前作のダグ・ナスティーっぽさは薄れ、スピーディーでテクニカルなメロディック・ギターなどを導入している。初期オール~後期ディッセンデンスに影響を受けたメロディーや、ジャームスのような曲、ラモーンズ直系のパンクな曲、スローテンポの3コードのシンプルな曲、いろいろな要素を取り入れている。“ターン・アウェイ”では、ドラムのデイヴ・ナズと交互に歌い、“ファイナリー・ヒア”ではベースのEDが歌っている。いろんなことにチャレンジしているのだ。ヴァラエティーが豊富というより、いろんなタイプの曲を演奏し、手探りで自分たちの個性を探っているように感じる。それがこの作品を中途半端な印象を与えているし、作品全体的にキャッチーな親しみやすさを感じることができない。
でも歌詞は、“ブレイク・ザ・ウォールズ”では <壁を築くんじゃない。壁を壊せ!>と歌い、“アット・ホーム・イン・ザ・ウェイストランド”では、<ブッシュ(シニア)が言っていた千束の光ってやつを見ることがきるのだろうか?政治家どもの話はどうも信用できない>と歌っている。ときには自分の弱さと闘い、理不尽な政治と戦っている。相変わらずパンクしている。それがこの作品の魅力といえるだろう。