![]() | Live Face To Face Vagrant Records 1998-01-27 |
98年に発表されたライヴ盤。フェイス・トゥ・フェイスを初めて聴くひとにお薦めの作品はどれかと問われたら、ぼくは間違いなくこの作品を薦める。その理由はバンドもベストな状態だし、アルバムとクオリティーがさほど変わらないから。テンションも高くいいライヴだ。彼らの個性である切なく疾走していくスタイルは健在。だがそれだけでなく、パワフルで放埓な一面や、カラッとした爽やかさなども垣間見れる。ある意味過去のすべてを集約し、一区切りをつけた。総まとめ的な内容の強い作品だ。
肝心のライヴだが、1stの曲を中心に、切なく疾走していく2nd、カラッと爽やかさな3rdの曲を加え、間段なく進行していく。途中ソーシャルディストーションのカヴァーや”ディセッション”などのレアな曲も歌い、後半につれ激しさが増していく。
基本的に彼らはアルバムもライヴもさほど変わらないが、ノイジーなギターサウンドが好きだということが理解できる。緊迫したムードとは無縁だが、テクニカルに演奏するとき、ギターコードが手早くなり、音圧が上昇する。彼ら自身、ライヴを楽しんでいるのが伝わってくる。ピーク時のいいライヴを閉じ込めた、よくできた作品だ。