RETOX(リトックス)
S/T 7 『EP』

ロカストでドラムを叩いていたケイブ・サービアンと、ロカストとサムガールズでボーカルとベースを担当していたジャスティン・ペアソン。そこにマイケル・グレイン(g)とゾア・ディッキー(b)が加わりと結成した、新しいスタイルのファスト・コア・バンドの10年発表の8曲入りのデビューEP。ロカストのデジタル・ファスト・コアからデジタルを抜き取り、ギターに置き換えたサウンド。すべての曲が1分台で、苛立ちにまみれた焦燥感は相変わらず。とくに印象的なのはギターサウンド。まるで虫の大群が出す不快な羽音のようなギターノイズで、赤の他人を殴るような、むしゃくしゃした感情と、バイオレンスな衝動がある。この時点ではまだ2ビート主体のシンプルなギターだが、それでも彼らしかないロカストをシンプルにしたオリジナルティーを感じる事ができる。ファスト・コア好きにお勧めの作品。