Decomposer Matches Epitaph / Ada 2006-09-11 |
クレイジーさにさらに拍車がかかった06年に発売された2枚目。アルバムタイトルの『ディコンポウザー』って名前からしてすごい。意味は台所の流し台の横にあるゴミを捨てる容器。寝る間を惜しんで一生懸命作ったアルバムなのに、そんなタイトルをつけるなんて。やはり彼らはクレイジーだ。
今作では、クランプスにロケット・ザ・クリプトを足して2で割ったような変態ガレージロックを、ポップで楽しいメロディックに流し込んだ。しかもプロデューサーを9人に起用。そのせいなのか、カッティングギターやフレーズはワンパターンなのに、不思議と似通った曲がない。それでいてアルバムがしっかりとまとまっている。そこにはどんな有名なプロデューサーがどの曲をプロデュースしようと、俺たちのサウンドに変わらないといった悪意を感じる。ワルツを悪ぶさげしたような曲もあり、シリアスさやセンチメンタルリズムを、バカバカしくパロディー化している。悪ふざけだけが極端に突き抜けている。おそらくこの作品を聴いて徹底的に彼らを忌み嫌うか、ゲラゲラ笑ってとことん好きになるかのどちらかだろう。それほどアクの強い作品だ。もちろんぼくは後者だ。