シンガポール出身のハードコア・バンドの2作目のEP。SIEGE(シージ)やAGNOSTIC FRONT(アグノスティックフロント)の影響が強いファストコアで、悪い録音状態で激しくノイジーなサウンドを展開。
今作ではリハーサルなしのわずか4時間で収録されたEPで、1作目と比べると、ボーカルの録音状態が悪く音の迫力がなくなった。だがその分演奏に間違いあっても勢いだけで突き進む作品に仕上がっている。
Discharge(ディスチャージ)の2ビート2コードのハードコアを、演奏と録音状態をさらに下手にさせ、パンク的な衝動と独特な緊張感を生み出している。
失われた幻想や笑いのシステムなど、社会をニヒルに眺めた歌詞で、投げやりでどこか厭世的な感情が全体に漂っている。
古きよきものを古き録音システムで蘇られた現代では稀有なサウンドのハードコア。アジアだけに日本に近い聴きやすさを感じる。