Citric Dummies(シトリック・ダミーズ) – Split With Turnstile(スプリット・ウィズ・ターンスタイル) (2025)

ミネアポリス出身のメロディック・パンク・バンドの4作目。ミネアポリスといえば、メロディック・ハードコアの始祖、Hüsker Dü(ハスカー・デュー)を生んだ土地で、The Replacements(ザ・リプレイメンツ)などの良質なバンドを輩出している。

Reagan Youth(レーガン・ユース)と初期The Replacements(ザ・リプレイメンツ)を足して二で割って、超高速に、エネルギッシュに、テクニカルにメロディック・パンクを進化させた。尋常でないスピードと熱気を保持しながらも、バラエティに富んだギターアレンジが、唯一無二な個性を解き放っている。

それにしてもこの尋常でないスピードのなか、熱気と爽快感にあふれたサウンドは素晴らしい。歌詞は「I Don’t Like Anything(何も好きじゃない)」や「共感できない」「私の人生は完全な偽物」「パンクから脱落」と叫び、軽快でお茶目なパンクを爆発させている。

個人的には2025年のベスト5に入ってくるかなり素晴らしい作品。ちなみにタイトルの『Split With Turnstile(スプリット・ウィズ・ターンスタイル)』とは、Turnstile (回転式改札口)を飛び越えようとしたら滑って転んで股間を直撃したエピソードから、二度と回転式改札口を使わないというメッセージを世界に発信するために、アルバムのタイトルを「Split With Turnstile(回転式改札口との決別)」にしたそうだ。本気とも思える熱気さと真剣さにどこか滑稽な笑いが漂っている作品なのだ。