WE THE KINGS(ウィー・ザ・キングス)

ウィー・ザ・キングスウィー・ザ・キングス
ウィー・ザ・キングス

EMIミュージック・ジャパン 2008-03-12
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07年に発表されたフロリダのメロディックパンクバンドのデビュー作。EMI傘下の大手インディーレーベルに移籍をはたし、彼らの存在を一躍有名にした作品だ。

 

日本ではメロディックなエモにカテゴライズされている彼らだが、アメリカではパワーポップバンドとして分類されているそうだ。もはやエモという呼称は日本独自のものなのかもしれない。そんな彼らの音楽性は、日本的な言い方をすればボーイズ・ライク・ガール系のピュア・エモ。限りなく透明でピュアなボーイズ・ライク・ガールと比べると、彼らはエネルギッシュでテンションが高い。清冽なメロディだけでなく、荒削りなギターコードを導入し、アメリカンハードロックなどの影響が強い。キラキラメロディーや青春コーラスからは、スターティング・ラインやカルテルなどに影響を受けたいまどきのサウンドを奏でるエモ・メロディックパンク・バンドだということが理解できる。ピュアな気持ちと熱い想い。それが彼らの特徴といえるだろう。

 

歌詞はロミオとジュリエットの悲劇を、私だったらパッピーエンドにするといった仮定の話や、個人的な恋愛について歌った内容ばかり。基本的に未来への希望に満ちたラブソングが多い。典型的な高鳴る感情を歌った青春エモ。とはいっても明るい内容ばかりではなく、6曲目のオーガストイズオーバーでは失恋の曲なども歌っている。

 

個人的には限りなくポップで聴きやすい作品で、それなりに楽しめた。ラブソングや純な気持ちが好きなかたに、お薦めの作品だ。