Tin Cans With Strings to You Far Sony 1996-04-23 |
前作よりもさらに重くヘヴィーに仕上がった96年発表の3作目。ここではもはやネオサイケからの影響やジョナの弱々しさは感じられない。静寂で重く暗い深淵な世界を極めようとしている。重く太いギターのリフ。漆黒の海で漂うようにゆったりとしたリズムのドラム。地の底からうねりを上げるベース。ジョナの力強い歌声。音の厚みが増し、演奏技術が格段に向上している。
今作では“静と動”の“動”を極めようとしているように思える。基盤となっているのはシック・オブ・イット・オール以降のハードコア。そこにスローテンポのリズムと、うねるようなグルーヴを加えた。個人的には前作のほうが好きだが、彼らとしてはこの作品が自信作であったのではないか。その証拠に“GIRL”という曲を重く深淵なアレンジで録り直している。全作品を通して一番ヘヴィーな作品だ。