Forced Order(フォースド・オーダー)
『Retribution (レトリューションEP)』

ハードコアの老舗レーベル【レボレイション・レコーズ】に移籍して14年に発表された4曲入り2作目のEP。ここでは4曲すべてが異なるアプローチを展開している。前作との違いは、性急なスピードとスローな緩急を使った曲や、ノイズなどのバラエティー豊富なサウンドを展開している部分にある。

 

1曲目の“レトリューション”は沈黙を破る地響きのようなベース音と、重く闘争心を煽るギターコード、カルトなギターソロが絡み合うスピーディーなオールドスクール・ハードコアを展開。スラッシュメタルからの影響が強いダークで怪しげな雰囲気を想像させるイントロの2曲目の“ジノシス”。ドスの効いた迫力ある怒声を張り上げるボーカルと、おいコーラスで男くささと団結信をさらに強調し、これまたスピーディーなサウンドを展開している3曲目の“スパマシー・フォーレン”。魔界の沼地を彷徨うようなノイズの砂嵐の4曲目の“Ekloh”。と、カルトな要素やハードコアという枠を堅持しながらも、いろんなことにチャレンジしているのだ。気迫に満ちた性急なスピードと妖艶なメロディーとのコントラストがすばらしい作品だ。