イッツ・オンリー・ナチュラル(期間生産限定盤) ザ・ハイアー SMJ 2009-06-16 |
09年発表の3作目。これが劇的に変わった。もはやエモからの影響はない。R&Bやファンクなど黒人音楽を、アメリカンロックに消化した。前作の面影を感じるのは、ボーカルがハイテンションに歌い上げるボーカルスタイルくらいか。そのほかには最近流行のデジタル・エモの曲などもある。
こういったサウンドアプローチのバンドは、メロディクパンク界ではいくつかいる。でもそのあたりのバンドと比べると、アホみたいに明るいだけでもなければ、子供じみてもいない。けっして悪い意味でなく気どった部分がある。西部劇に出てくる場末の酒場のようなノスタルジックな要素を、うまいこと現代風にアレンジしている。そのあたりが、R&Bやファンクをそのまま取り入れているほかのバンドとの違いだろう。レトロでもなければ現代風でもない独特なメロディーと、明るすぎず暗くないこのサウンドは、ぼくは結構楽しめた。