トゥルー・ストーリー(初回限定盤) ザ・スターティング・ライン ユニバーサル インターナショナル 2005-05-25 |
05年発表の2枚目。前作が30万枚のヒットを記録し、その勢いのもと、メジャーデビューを飾った作品。前作よりも勢いとスピードを落とし、ギターメロディーに重点を置いた。フガジのサウンドフォーマットやバラード曲などもあり、確実にバラエティーが増えている。
ここで表現されているのは、青春が終焉に近づいているときに感じる黄昏のような気分。それを象徴しているかのように、夕暮れ時を想起されるメロディーや、夕日に向かってやるせない気分を叫んでいるかのようなスクリームがある。歌詞も<ぼくらはゴールに到達、目的を達した>など、手にした成功から一歩進んだ感情を表現している。つまり名誉や金といった社会的な成功を手にいれたが、代わりにプライベートや自由な時間を失った。そういった内容を歌いたかったのだろう。ラブソングも自分の燃え盛る感情から一歩引いた視点で書かれている。
全体的に明るさのなかにかすかに漂う憂鬱さが、深い表現を勝ち取っている。彼らが大人になったのだ。