バージニア州リッチモンド出身のハードコア・バンドのデビューEP。Nosebleed(ノーズブリード) のボーカル、Valentina Lopez(ヴァレンティーナ・ロペス)がフロントを務めるバンドで、G.I.S.M(ギズム)などの日本のハードコアや、ANTI CIMEX(アンチ・サイメクス)などのスウェーデン・ハードコアにイギリスのクロスオーバー・メタルなど、海外のバンドに多大な影響を受けたグローバル・ハードコア。
エフェクトの効きまくったノイズボーカルに、地獄の黙示録のようなメロディー、音が歪み割れまくっているノイジーなサウンド。G.I.S.M(ギズム)の進化版のようなスタイルのハードコア。あえて悪い録音状態にすることで、ノイジーで霧がかかったような不穏な世界を演出している。
“犠牲者”、“均一な狂気”、“夜の恐怖”、“ラ・リュヴィア”、“疫病”という曲のタイトルが示す通り、魔界的なドゥームで破滅への甘美な雰囲気が漂っている。デトロイトのハードコア・バンド、SHUTFUCKER(シットファッカー)と、同じ方向性のサウンドとアティテュードを展開しているが、彼らほどそこまで過激なことをやっていない。サウンド的なノイジーさや速さがTempter(テンプター)の特徴といえるだろう。