スペインはバルセロナ出身のユースクルー・リバイバル・バンドのデビュー作。
ハードコアとパンクの中間にあるハードコア・パンクと呼べるサウンドで、In My Eyes(イン・マイ・アイズ)やTEN YARD FIGHT(テン・ヤード・ファイト)などのユースクルー・リバイバル・バンドからの影響もうかがえる。パンクのメロディックなフレーズに、ハードコアの疾走感や骨太さを融合した原始的なサウンド。
なによりこのバンドの魅力は、すべてがカタルーニャ語で歌われている部分にある。歌われている内容は、友情や弱い自分との戦いなど、ユースクルーならではの中間層らしい健全な内容でしめられている。
それにしてもスペインのカタルーニャ語の響きは、英語や日本語で歌われるよりも、音楽の興奮と激しさがダイレクトに伝わってくる。熱いサウンドだ。目新しい要素こそないが、ユースクルー思想が、いろいろな国で徐々に影響をあたえていることが感じられる作品だ。