MAIRU(マイル)
『SOL CULTUS (ソル・カルタス)』

イギリスはリバプール出身のポスト・メタルバンドの2作目のEP。ポストロックとメタルを融合し、魔界をイメージさせるダーク・アンビエントなサウンドで、ほとんどの曲がインストゥルメンタルでしめられている。

アルバムタイトルの『Sol Cultus(ソル・カルタス)』とは、日本語で『太陽崇拝』という意味で、神をあがめ自らが生贄としてすべてを捧げるような崇拝がテーマになっている。

ドゥームメタルのようなスローで厳かで鎮静した轟音ギターをベースに、神秘的で死をイメージさせるメロディーと、憂鬱な音色のシンセ、穏やかなピアノが、心の深淵の闇で一瞬輝くような、絶望とカタルシスに満ちた美しさを放っている。神秘的な美しさにあふれながらも、暗く憂欝で気を塞ぐような恍惚でダウナーな感情に満ちている。

破滅や絶望が暗く憂欝で気を塞ぐようなダウナーな感情に変わり、カタルシスや恍惚とした美しさにさらに変化していく。爆音メタルのなかにある気がふさぐようなダウナーな感情と絶望的な美しさ。まさにダーク・アンビエントと表現するのがふさわしいサウンドだ。個人的にはかなり好きな作品。