イタリアはナポリ出身のビートダウン・ハードコア・バンドの21年に発表された2作目のフルアルバム。
デビュー作の『Imperials(インペリアルズ)』は、ベルギーのナスティーから影響を受けたメタリックハードコアを融合した、ヨーロピアン・ビートダウン・ハードコアだった。スクラッチやトランシーな効果音などを取り入れ、スピーディーなニューヨーク・ハードコアから、ヨーロッパ・ビートダウン・ハードコア、メタリック・ハードコアとNU METAL(ニューメタル)を融合した、独特なハードコアを展開していた。
そして2作目となる『Grave Trip (グレイブ・トリップ)』では、スクラッチを多用したビートダウン・ハードコアをベースに、シンガロングスタイルのボーカル、ヒップホップのサンプリング、変則的なリズムのヘヴィーなリフなど、さらにいろいろな要素を取り込み、実験的なサウンドを展開している。
まるでストリートの不良が、俺が一番だと、過激なことを競い合う姿勢で、ヘヴィーな重さを追求したサウンド。
ヨーロッパのヘヴィーなビートダウン・ハードコアにヒップホップとスクラッチを融合し、アメリカのバンドにはない新しいスタイルのビートダウン・ハードコアを提示した。ほかのビートダウンハードコアにはない、オリジテルティーのある作品だ。