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『Coronet Juniper(コロネット・ジュニパー)』

アメリカのグラインドコア・バンド、DISCORDANCE AXIS(ディスコダンス・アクシス)のJon Chang (ジョン・チャング)と、関西のグランドコア・バンドMortalized(モータライズド.)で活躍したTakafumi Matsubara(タカフミ・マツバラ)を中心に結成されたサイバー・グラインドコア・バンドの4作目。

ブラスト・ビートに絶叫ボーカルとギターソロを取り入れたグラインドコアの『Amber Gray(アンバー・グレイ)』から、壮絶ギターテクニックを取り入れた『Orphan(オーファン)』、近未来的なサイバーなメロディーを取り入れた『Longhena(ロンゲーナ)』と、グラインドコアをテクニカルでSFサイバーな方向に進化させたバンドだ。

そして今作ではさらにサイバー度が増した作品に仕上がっている。壮絶なブラストビートは相変わらずだが、そこにストップ&ゴーの変則的なリズム、さらにメロディー度が増したSFサイバーチックなギターや、壮絶なテクニックを取り入れ、前作のSFサイバー路線をさらに深化させている。

SFサイバーの冷たく機械的な超高速メロディーと、超高速連射のブラスト・ビート、ヒステリックなまでの絶叫、どれをとっても壮絶なテクニックの激しさで、サイバー宇宙戦争を想起させる、サイバー・グラインドコアと勝手に命名したくなるほど、いままでどこにもなかった独創的なグラインドコアなのだ。

前作よりも確実に成長を遂げているし、唯一無二の個性がある。おそらく今年のグラインドコア部門の1位になるであろう素晴らしい作品。