Grindcoreグラインドコア・シーンについて


ここでは19年に発売されたDVD『SLAVE TO THE GRIND / A FILM ABOUT GRINDCORE』を中心に、グラインドコア・シーンについて紹介したい。このDVDでは、グラインドコア・シーンの始まりから、音楽的な特徴、アティーテュードに、シーンを代表する重要なバンド、グラインドコア専門レーベルだったRelapse Records(リラプス・レコード)がはたした役割など、グラインドコア・シーンのみの狭い範囲に焦点を絞り、その歴史を狭く深く掘り下げている。デスメタルやゴア・グラインドは、グラインドコアと比較的近い位置に属するシーンだが、このDVDを観れば両シーンとの違いが分かる。マニア向けのエピソードが多いコアな内容なのだ。

グラインド・コアとは、怨霊のようなデス声と重厚なハードコア・ギターに、スピードが速く、ファストな曲(演奏時間が短い)が特徴の音楽なのだ。死や怨霊を歌ったデスメタルと違い、歌詞は政治的な内容が多い音楽としても知られている。音楽的なルーツはハードコアとメタルの両方から影響を受けているが、精神性はパンク・ハードコア。グラインドコアの音楽的な特徴は、やはりブラストビートと呼ばれるドラムの演奏法だ。このDVDではドラムビートについてくわしく語られており、チープビートから始まり、ディスチャージ・ビートを略したD-BEAT(D-ビート)、ブラストビート、トラディッショナル・ブラスト、オルタナシング・ブラストと、多種多様なブラスト・ビートがあることが紹介されている。ブラスト・ビートやデス声だけならデスメタルとサウンド的に大して変わりはない。だがデスメタルとグラインドコアとの違いは、政治批判をしたポリティカルな内容の歌詞と、DIYや、破天荒なパンク・アティテュードにある。

出典:ウィキペディア(Wikipedia)

Slave To The Grind A Film About Grindcore

Death By Digital