Grindcoreグラインドコア・シーンについて


出典:Discogs

Anal Cunt(アナルカント)

アメリカはボストン出身のバンド。グラインドコア界では、かなりの後発のバンドだが、彼らがこれほど有名になった理由は、ボーカル、Seth Putnam(セス・パットナム)の奇怪な行動と、卑猥なバンド・アティテュードにある。高速ブラストビートに不快なノイズをただまき散らすだけのギター、すさまじい絶叫を叫ぶ意味不明なボーカル、テクニックも展開も曲節もない曲群。グラインドコアのなかでも唯一無二の個性を持ったバンドだった。Anal Cunt(アナルカント)とは、日本語でチ〇コ、マ〇コという意味で、下品で卑猥なアティテュードのバンドだった。Anal Cunt(アナルカント)の歌詞は女性蔑視やレイシズム、反同性愛、ナチズム、反ユダヤ主義のほかに、ミュージシャンや著名人を誹謗中傷する内容が多かった。とくにデス・メタル・バンドで元Cannibal Corpse(カンニバル・コープス)、現Six Feet Under(シックス・フィート・アンダー)のChris Barnes(クリス・バーンズ)とは、お互いが悪口を言い合うほどトラブルを起こし、仲が悪かった。DVDではほかにも、Seth Putnam(セス・パットナム) が結成した人種差別的なグラインドコアバンドVaginal Jesus(ヴァギナ・ジーザス)が観客に暴言を吐き殴り合いに発展したトラブルについて言及。そして最後は2011年に亡くなったSeth Putnam(セス・パットナム)の人間性について、彼と関わった人たちのインタビューを掲載。Seth Putnam(セス・パットナム)は、裏表ある人間で奇怪な行動をする性格の人だったと、ほとんどの人たちが、彼の悪い部分を包み隠さず話していたのが印象的だった。
カーカス
出典:METALEROS UY

CARCASS(カーカス)

Napalm Death(ナパーム・デス)の初期のメンバー、Bill Steer(ビル・スティア)が結成したバンド。検死解剖、医学用語、死骸、内臓、血などの猟奇的な残酷描写の歌詞で、Goregrind(ゴア・グラインド)という、グラインドコアをグロテスクに進化した新しいジャンルを確立した。1作目の『Reek of Putrefaction(腐乱屍臭)』と2作目『Symphonies of Sickness(真・疫魔交響曲)』デスメタルよりのグラインドコアにスラッシュメタルなどの複雑なギターの要素を合わせたサウンドで、3作目の『Necroticism – Descanting the Insalubrious(屍体愛好癖)』メロディック・デスメタルの先駆者となるサウンドを展開。サウンド的にも当時画期的だった。けっしてグランドコアのジャンルに属するバンドではないが、グラインドコアをより過激に、よりメタルに、より残虐に異なるジャンルへと別種進化したバンドはCARCASS(カーカス)が最初。

出典:Discogs

Terrorizer(テロライザー)

アメリカはロスアンゼルス出身のバンド。グラインドコア・バンドにしては曲の時間も長く、デスメタル色の強いバンド。だが『World Downfall(世界の崩壊)』と名付けられたデビュー作では、戦争や原子力発電所の爆発などによって、地球を汚染した人間の罪を問う、イエス・キリストによる最後の審判がモチーフになったアルバム・ジャケットに象徴されるように、ゴリゴリのグラインドコア思想を持ったバンドでもあるのだ。怒声味の強いデス声、シンプルでメタル色の強いリフ、モールス信号のような機械的で高速で正確なブラストビート。じっくりリフを聴かせる曲の時間の長さが彼らの特徴といえるだろうギタリストのJesse Pintado( ジェシー・ピンタード)の死により休止状態が続いたが、女性ギタリスト、Katina Culture(ケイト・カルチャー)の加入によって再結成をはたした。だがKatina Culture(ケイト・カルチャー)が脱退し、代わりに女性のSam Molina (サム・モリナ)が加入。脱退と加入を繰り返しながらも、バンドは続いている。

Slave To The Grind A Film About Grindcore

Death By Digital