Los Angeles Hardcoreロスアンゼルス・ハードコア・シーンについて

ここではロスアンゼルスのバンドについて紹介したい

Germs(ジャームス)

Embed from Getty Images
Germs(ジャームス)から、ロスアンゼルス・ハードコア・シーンははじまり、Germs(ジャームス)からアメリカン・ハードコアが創始者の一人といっても過言でないほど、重要なバンド。

退廃的で自己嫌悪に陥るようなハードコア・パンクで、アドルフ・ヒトラーを一人称で語った「レキシコン・デビル(語彙の悪魔)」や「共産主義者の目」など、カルトチックで文学的な内容を歌っていた。ヴォーカルのDarby Crash(ダービー・クラッシュ)は、酒と薬物乱用による泥酔、失神、嘔吐などによる呂律の周らない支離滅裂なステージで、暴力的で混沌にみちたライヴだった。晩年、Darby Crash(ダービー・クラッシュ)のヘロイン中毒が悪化し、観客とロサンゼルス市警の暴力的な衝突によりライヴが途中で終了することが多くなったため、1980年5月6日にレドンドビーチのフリートウッドで行われた公演を最後にGerms(ジャームス)は解散。その後Darby Crash(ダービー・クラッシュ)は1980年12月7日、22歳の若さで自殺する。いまでも伝説のバンドとして語り継がれている。
 

Black Flag(ブラック・フラッグ)


Greg Ginn(グレッグ・ギン)を中心に結成されたBlack Flag(ブラック・フラッグ)は、RAMONES(ラモーンズ)やBlack Sabbath(ブラック・サバス)、The Stooges(ザ・ストゥージーズ)を融合したハードコアで、社会的孤立や反権力、貧困問題、パラノイアなどを歌詞が特徴。ハードコア界にDIY精神や反権威思想を確立したバンド。とくにHenry Rollins(ヘンリー・ロリンズ)が加入してからは、暴力的で屈強で男くさくマッチョなアティテュードに替わり、アメリカン・ハードコアを代表するバンドへと成長を遂げた。

またGreg Ginn(グレッグ・ギン)が設立したSST Recordsは、大手レコードレーベルから出資を受けない最初のインディーレーベルで、自分でできることは自分でやろうDo It Yourself(ドゥ イット ユアセルフ)の略語のDIY精神を確立。Touch and Go Records(タッチ&ゴー・レコーズ)やAlternative Tentacles(オルタナティブ・テンタクルズ)、Dischord(ディスコード)などの後続のレーベルに多大な影響を与えた。DIY精神はBlack Flag(ブラック・フラッグ)から始まったのだ。Germs(ジャームス)と同様、アメリカン・ハードコアを代表するバンドのひとつ。
 

X(エックス)


出典:Rolling Stone
X(エックス)は、メロディーギターが印象のパンクをベースに、カントリーやロカビリーを融合したサウンドで、女性のExene Cervenka(エクセネ・セルヴェンカ)と男性のJohn Doeによる2人ヴォーカルが特徴。とくに「あなたの電話は繋がらない。あなたは繋がらない」や「上流社会におけるセックスと死」など、階級社会の問題や孤立、ロスアンゼルスの闇を歌った1980年発表のデビューアルバム『Los Angeles(ロスアンゼルス)』は、2003年にローリング・ストーン誌の史上最高のアルバム500選で286位にランクされるほど、評価の高い作品だ。
 

Fear(フィアー)


出典:Discogs
Fear(フィアー)は、パンクからハードコアに音楽が移る過渡期に位置するハードコア/パンクなサウンドで、カリフォルニアのハードコア・パンクのサウンドとスタイルを形作るのに貢献したと評価されている。血と死体が路上に散乱するロサンゼルスで、人々が直面する波乱に満ちた生活を誇張して表現した「I Love Livin’ in the City(都会で暮らすのが大好き)」や同性愛嫌悪の「New York’s Alright If You Like Saxophones(サックスが好きならニューヨークはいいところ)」など、恐怖や不安という意味のバンド名が示す通り、周囲に不快感や憎悪を与えるような屈折した内容を歌っていた。とくに1982年のシングル「Fuck Christmas」は、みんなが祝福し喜び神聖なお祝いであるクリスマスを、クソくらえといった内容を歌っている。周囲に嫌われたも自分を貫くパンクらしい反逆精神を持ったバンドだ。
 

Circle Jerks(サークル・ジャークス)


Circle Jerks(サークル・ジャークス)は、元Black Flag(ブラック・フラッグ)のヴォーカルKeith Morris(キース・モリス)と、元Bad Religion(バッド・レリジョン)のギターGreg Hetson(グレッグ・ヘトソン)によって結成されたバンド。デビューアルバムの『Group Sex (グループ・セックス)』はトータル15分間に14曲が収録された分厚いギターのファストなハードコア/パンクと、「Deny Everything(すべてを否定する)」「I Just Want Some Skank(ただスケベな女が欲しいだけ)」「Live Fast Die Young(早く生きて若くして死ぬ」」「What’s Your Problem (あなたの問題は何?)」などの内容の歌詞で、ストリートの若者の苛立ちとフラストレーションをぶちまけた。
 

Alice Bag Band(アリス・バッグ・バンド)


出典:Alice Bag
Alice Bag Band(アリス・バッグ・バンド)は、女性ヴォーカリストのAlice Bag(アリス・バッグ)率いるパンク・バンドで、Germs(ジャームス)以前のカルフォルニア・パンク・シーンの第一世代のバンドとして知られている。奇抜なファッションと妖艶なメロディーが印象的なパンク・ロック。Hole(ホール)にも多大な影響を与えたと思われる、アグレッシヴなギターサウンドと、ヒステリックが甲高い声のヴォーカルが印象的。
 

Catholic Discipline(カトリック・ディシプリン)


Catholic Discipline(カトリック・ディシプリン)は、Germs(ジャームス)以前のカルフォルニア・パンク・シーンの第一世代で、サンフランシスコ出身。スラッシュ・ファンジンの編集者クロード・ベッシーによって結成されたパンク・バンド陰りのあるメロディーと鋭利なギターのパンク・サウンドで、カトリックの規律というバンド名が示す通り、「Everyone Dies Laughing(みんな笑い死ぬ)」「Shooting Up With Mother (母と一緒に注射)」「Whip Them Lord!(主よ、彼らを鞭打ってください!)」など、非道徳的な内容が多かった。

ザ・デクライン
ペネロープ・スフィーリス監督