Jaded & Faded [解説 / 初回特典ロゴ・ステッカー封入 / 国内盤] (MGNF-1009) Cerebral Ballzy セレブラル・ボールジー MAGNIPH 2014-06-17 |
14年に発表された2作目。バッド・ブレインズと7セコンズから影響の受けたオールドスクールなハードコアをベースにしたサウンドこそ変わりはないが、前作よりも、過激に派手に進化している。
すべての曲が2分台で躁病的なファストなハードコアであることは変わりはないが、今作では特にギターが変わった。バリバリと地響きのように響くノイジーなギターが中心で、前作よりも過激で尖ったサウンドを奏でている。全体的にシリアスな空気を紡ぎだすギターと、不協和音の限界にあるひしゃげたノイズギターを中心に、すばやく始まりすばやく終わる展開。サウンド自体あまり変化はないが、前作よりもギターのノイズ度が増したため、より過激になっている。
全体的にあいかわらずタイトさや熱さ、パワフルさとは無縁。シリアスでありながら退廃的。自暴自棄気味の荒々しさが今作の特徴だ。サウンド的にはバッド・ブレインズや7セコンズの影響が強いが精神的な部分ではジャームスからのアメリカン・ハードコアの伝統をしっかりと受け継いでいる。
クリーンで丁寧な演奏とは真逆の、不快なノイズとヤケ気味の演奏スタイルを貫いたことによって、前作よりも確実に進歩している。前作よりもいい作品に仕上げっている。サウンド自体もさることながら、精神的な意味でも、これぞハードコアという王道を貫いた作品だ。