オハイオ州クリーブランド出身のハードコアパンクバンドの2作目のEP。
日本のハードコア・バンド、Lip Cream(リップ・クリーム)やPoison Idea (ポイズン・アイデア)のようなハードコアから、The Stooges(ザ・ストゥージズ)のような挑発的なピアノ、チャイナ・シンバル、奇怪なサイケデリック、Derek and the Dominos(デレク・アンド・ザ・ドミノス)のようなギター、70年代のギターソロなどのいろいろな要素が、まるでゴミ箱のなかで腐臭を放つような、カオティックに溶け込んでいる。
支離滅裂でめちゃくちゃな、かなりエキサイティングでいかれたサウンド。そこにあるのは一見恐怖やバイオレンスな激しさのように思える。だがサウンドを聴き込んでいくと、虚無にも見え、滑稽にすら見えてくる。
歌詞は“戦争”から“ベトナムでビートボクシング”、“ピクルス・ドランク・ドライバー”、“格安のホテル”など、意味不明な言葉が並ぶ。カオティックなサウンドと同じく、歌詞も支離滅裂でマッドな世界を表現している。
いろいろな要素を切り貼りして、カオティックで支離滅裂なサウンドを展開しているバンド。彼らしかない、かなり強烈な個性を持っている。